上杉クリニック

当院では外来一般診療の他に、総勢医師10人体制で通院困難な患者様の定期往診も承っております。
定期往診の患者様には24時間、365日体制で緊急対応致します。

がんの緩和ケア

緩和ケアとは

がんは、日本人の死因で最も多い病気です。現在、3人に1人ががんで亡くなっています。
がん患者さんは、がん自体の症状のほかに、痛み、倦怠感などさまざまな身体的な症状や、気分の落ち込み、悲しみなどの精神的な苦痛を経験します。

緩和ケアとは、がん患者さんの苦痛を取りのぞき、患者さんとご家族にとって、自分らしい生活を送れるようにするためのケアです。緩和ケアは、がんの治療中から病院で開始されます。しかしながら、不幸にもがんの治療でがんが完全に治りきらなかった場合、緩和ケアのみが継続されることになります。がんの治療をしている時は、病院への通院、待ち時間などある程度耐えることができますが、緩和ケアのみの継続になった時、全身状態も悪化し体力もかなり低下しており、病院への通院や待ち時間がかなり苦痛になってきます。

緩和ケア

当院では、紹介先病院との連携をしながら、また御希望が有ればホスピスとの連携を取りながら、在宅で緩和ケアをお手伝いすることが可能です。

医療用麻薬

緩和ケアでは、安定剤等で精神的な苦痛を軽減するとともに、がんによる痛みを取り除くことを第一に考えています。

痛みの治療は、まず非麻薬系鎮痛薬(ロキソニンなどのNSAIDs、アセトアミノフェン)が第一選択となります。しかし、非麻薬剤で痛みがコントロール出来ない時は、医療用麻薬が使用されます。以前は、第二段階として、弱オピオイドといわれる弱めの麻薬が使われていましたが、最近は強オピオイドといわれる強めの麻薬を少量から使うのが一般的です。

医療用麻薬は使う量に上限がないので、痛みが強くなれば、それにあわせて薬を増やすことができます。
しかし、麻薬中毒のイメージから、中毒になったり、性格がおかしくなるのではないかと不安に感じ、医療用麻薬を敬遠され、痛みを我慢して過ごしている方も少なくありません。

医療用麻薬は、痛みがある状態で使用すると、中毒にならないことがわかっています。また、医療用麻薬の種類も増えたことから、一人ひとりの痛みに応じた薬を使用できるようになっています。
痛みについて医師や看護師と話し合い、痛みのコントロールを始めることが大切です。

医療用麻薬

医療用麻薬の種類

医療用麻薬には、飲む麻薬、貼る麻薬(テープのように皮膚にはる)、座薬、舌下麻薬(口の中で溶かす麻薬)、持続皮下注射といった種類があります。
当院では、下記の全ての種類の麻薬に対し在宅で対応可能です。

飲む麻薬

通常の飲み薬と同様に、決まった時間に飲みます。痛みの程度によって容量を調整します。 突然痛みが強くなった場合には、すぐに痛みを取るための「レスキュー」という即効薬を使います。液体、粉薬、坐薬などの種類があります。

貼る麻薬

毎日張りかえるタイプと、3日ごとに張りかえるタイプがあります。皮膚に貼ると、皮膚を通して薬剤が吸収されます。貼付薬は、薬が飲めない方でも使えます。

医療用麻薬

座薬

座薬も、痛みが強くなったときに「レスキュー」として使います。

舌下麻薬

舌下麻薬も、痛みが強くなったときに「レスキュー」として使います。なめていると口腔粘膜から吸収されます。薬が飲めない方でも使えます。

医療用麻薬

持続皮下注射

飲み薬、貼付薬を増量しても上手く痛みが取れない場合に麻薬の持続皮下注射という方法があります。痛みが出てきた時に、ボタンを押すと一定量の薬が追加投与され、痛みが取れます。追加投与には制限は無くかなり強力な鎮痛効果が得られます。薬を注入するポンプは250mlのペットボトル位の大きさで使い捨てのプラスチックでできており軽く、持続皮下注射をしながらでも出掛けることもできます。当院でも在宅で対応可能です。

医療用麻薬の副作用

副作用として多いものに、吐き気、便秘、眠気があります。

吐き気

麻薬を開始すると同時に、あらかじめ吐き気止めも開始します。一般には1~2日で身体が薬に順応し、吐き気は消失し、吐き気止めは不要になります。

便秘

麻薬を開始するとほぼ全例に便秘が起こります。便秘の予防として、下剤を併用します。

眠気

医療用麻薬を始めるときや、増量する時に眠気が出る場合があります。徐々に体が慣れてくると、眠気がなくなる場合が多いです。時間がたっても眠気が残る場合には、麻薬を減量したり、他の種類の医療用麻薬に変更(オピオイドローテーション)すると改善する場合があります。